インタビュー

農業支援のため、農水省での経験を生かし始めたこと

日本の農業を守るために
できることから一歩ずつ

今野さんは北海道庁および農林水産省での勤務経験があり、その幅広い人脈と現場仕込みの経験を生かしながら、様々な取り組みを計画中だという。

「まずは、北海道チーズツーリズムを実施したい。生産者が6次産業化を行うだけでも大変なのに、自分たちの力だけでPRして集客するのはさらに大変ですよね。カフェにしても工房にしても、一軒だけで人を呼ぶのはものすごく難しい。本来であれば、ローカル資産を踏まえた上で、地域の中で連携をしていくことが必要だと思うんです。今までは行政や団体しかできなかったことですが、今後は、人をつなげる事業を立ち上げ、こうしたことにも取り組んでいきたい。また、後継者不足の問題を解決するような生産者予備軍のサポートも、教育機関と協力しつつ進められたらと考えています」。

農林水産省時代から、日本の食と農業に危機感を持っていたという今野さん。この店を立ち上げたのも、北海道の生産基盤全体が危機的状況にあると感じたことが1つの背景にあったという。

「一番の問題は、日本人にとっての「食」が、生産現場と著しく距離があり、「情報を食べる」ような状況になってしまっているということ。日本の農業、農村を守ることと、東京の生活者の健康を守ることを両立するために必要な事業を展開していけたら、と思っています」。

DATA

株式会FOOD VOICE 代表取締役

今野徹さん

同店を経営する「株式会社FOOD VOICE」代表。中央サポートセンター6次産業化プランナー。酪農現場の人材育成、チーズ・ツーリズム事業も構想中。

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