6次化を応援する話題の「チーズ専門店」って?
2018/02/02
オシャレカフェやバルが軒を連ねる話題のエリア、東京・清澄白河に、こだわりの国産チーズを取り揃える専門店がある。目利きコンシェルジュの話から、ロクジカチーズの可能性が見えてきた。
北海道産ナチュラルチーズが並ぶ
コンシェルジュの店
清澄白河の閑静な住宅街にある「チーズのこえ」は、北海道産ナチュラルチーズを厳選した、日本初の専門店。代表の今野徹さんは、北海道庁および農林水産省での15年間の勤務経験を通して農業・畜産に深く関わってきた、食と農のスペシャリストだ。現在、中央サポートセンターで6次産業化プランナーとしても活動中。
「理想のチーズを目指し、土づくりからこだわった餌で、牛や山羊を作り手の思い通りに育てられるのが6次産業化の魅力。100の作り手がいるなら100通りのやり方があって、一つとして同じ味はありません。国産チーズの需要に伴い、北海道でも工房は増えていますが、作り手の想いが詰まったチーズの”声”を届ける場所が必要と感じ、店を立ち上げました」。
ミルク色の壁に、北海道型にくり抜かれた窓が印象的なお店の外観。
商品選びの基準は
チーズの「おいしさ」と作り手の「こだわり」
140程あるという道内のチーズ工房から、30超の工房を厳選。季節の限定商品を含め、現在は約300種のチーズを扱っているという。今野さんに商品の選定基準について聞くと、「何よりも味」というストレートな答えが返ってきた。
「私自身が自信を持っておいしいと思うものだけを揃えています。ストーリーなどの情報も重視されがちですが、まずは味。次に、応援したいと思える作り手であるということ。その上で、工房の魅力やこだわりも伝えられたら。いいものを地に足をつけて、紹介していきたいですね」。
ガラスケースのなかには、色も形もさまざまなチーズが並び、目にも楽しい。
チーズに合うワインや、こだわりの農産物も店内で販売。いずれもこだわりの今野セレクト。
そんな真摯な”今野セレクト”に信頼を寄せ、日本全国からチーズ好き、飲食店関係者、インバウンドの外国人客など幅広い客層が足繁く通っているという。
「6次産業化の商品をはじめ、個性豊かなチーズが増えているからこそ、1人1人の好みに寄り添う販売をしていきたい。『チーズにはワイン』などの固定概念を崩して、チーズの楽しみ方を提案していくのも役割だと思っています」。
人気上昇中とはいえまだまだ伸びしろがある、日本のチーズ。こだわりの詰まったロクジカチーズこそ、さらなる発展の鍵を握っているのかもしれない!?
問い合わせ
営業時間:11:00~19:00
定休日:不定休
住所:東京都江東区平野1丁目7-7 第一近藤ビル1F
TEL:03-5875-8023
プロフィール
株式会FOOD VOICE 代表取締役
今野徹さん
同店を経営する「株式会社FOOD VOICE」代表。中央サポートセンター6次産業化プランナー。酪農現場の人材育成、チーズ・ツーリズム事業も構想中。
『ロクジカチャネル』vol.20より転載